LaStyle(ラスタイル)
この記事でわかること
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体幹のインナーマッスル
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肩関節のインナーマッスル
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股関節のインナーマッスル
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インナーマッスルやアウターマッスルという呼び方はトレーニングやエクササイズの用語としてよく使われています。インナーマッスルとは身体の深いところに位置する深層筋のことを指します。対してアウターマッスルは、身体の表面に位置する表層筋のことを指します。インナーマッスルは体幹筋のことを指していると思われがちですが、身体の奥に位置している筋肉の総称がインナーマッスルであり、体幹筋のことだけを指しているわけではありません。体幹だけでなく、上肢・下肢の筋肉の深層筋もインナーマッスルと呼ばれます。
身体の主なインナーマッスル
体幹・肩関節・股関節の主なインナーマッスルについてみていきましょう。
体幹のインナーマッスル
腹横筋(ふくおうきん)
腹筋の最も深部にある筋肉です。上肢の運動時に最初に収縮する体幹筋で、体幹の安定性に関与していると考えられています。腹部を引き締めて、内臓へ腹圧をかけ、排泄を助ける作用があります。努力呼気にも作用しています。
多裂筋(たれつきん)
腰背部の筋の中で最も深部にある筋肉で、頸椎から腰椎にかけて細かい束をなした筋肉が連なっています。背骨の椎骨同士を繋いで脊柱を安定させる作用と脊柱の伸展に作用します。
横隔膜(おうかくまく)
胸郭の下方に半球型についている筋肉で、腹式呼吸時の呼吸に作用します。息を吸う時は横隔膜が下へ下がり、腹腔(腹部の内臓がおさまっている空間)の内臓が押し下げられます。息を吐く時は横隔膜が持ち上がって胸腔(胸部の内臓がおさまっている空間)に圧がかかります。
骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)
尿道括約筋、球海綿体筋、肛門挙筋、外肛門括約筋など、骨盤の下部にハンモック状についている筋肉の総称で内臓を支えています。骨盤底筋群が緩むと尿漏れや便漏れ、内臓の下垂などにつながります。
肩関節のインナーマッスル
回旋筋腱板(かいせんきんけんばん:ローテーターカフ)を形成している肩甲下筋(けんこうかきん)、棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋(きょくかきん)、小円筋で肩関節の安定に作用しています。
股関節のインナーマッスル
股関節後面深部にある深層外旋六筋の梨状筋(りじょうきん)、外閉鎖筋(がいへいさきん)、内閉鎖筋(ないへいさきん)、上双子筋(じょうそうしきん)、下双子筋(かそうしきん)、大腿方形筋(だいたいほうけいきん)及び小臀筋(しょうでんきん)、腸腰筋(ちょうようきん:大腰筋、腸骨筋)などで股関節の安定、歩行の安定性に関与していると考えられています。
インナーマッスルの作用
インナーマッスルは身体の深層に位置しており、見た目には働いていることを確認することは難しいですが、関節の安定や内臓の安定に働き、動作時にもアウターマッスルと共に働いて、姿勢の保持や動作のサポート、内臓の正しい働きを促すために作用しています。インナーマッスルもアウターマッスルもそれぞれの筋肉が役割を持って適切な時期に働いており、相互の働きによって姿勢の保持や動作が行われています。